お知らせ

株式会社 ニチダン様の本社見学レポート

当院の患者さまと職員の給食をご担当いただいている株式会社ニチダン様では、定期的に社員の調理技術の向上を目指して調理実習を行っておられます。先日、その実習を私たち二人が見学をさせていただきました。

同社は、来年、創業60年を迎えられます。

病院や福祉施設、学校、職員食堂の給食委託をされている会社で、東京から九州まで約10の事業所に約3,000人いる従業員の研究活動や研修制度にも力を入れておられるそうです。

 

見学当日は、日本料理の調理実習でした。

講師は、同社調理顧問の杉浦孝王(すぎうらたかお)先生。「世界一受けたい授業」など、多数のテレビ番組に出演されている方で、長年にわたり日本料理の発展に尽力されてきた方です。

 

1 本日の料理の説明

講座は、調理師で管理職の方対象でした。そのため、調理のことだけでなく、「現場では『さかしお』『しもふり』など、調理の専門用語を使いましょう。専門用語を使うことで、勘違いやミスを防ぐことができます。指示も素早くできます」など、スタッフ指導の際のアドバイスも盛り込んだ内容でした。

 

 

2 調理実習

「シソはこれ以上ないくらい細く切った方が食感がよく、食べやすくなります」という先生の指導の通り、当院の西嶋店長が千切りにしたシソは糸のように細いものでした。切る作業が得意で、あっぷる割烹(当院で行っている、記念日のお祝いのお料理)のデザートの果物の飾り切りはいつも西嶋店長がされているそうです。

 

 

3 試食

「茶碗蒸し」

本来、茶碗蒸しはお出汁を味わうもので、スプーンは使わないそうです。試食の茶碗蒸しの玉子の生地に箸を入れるとジュワーっとお出汁が湧き出てきました。具を食べた後にお出汁とともに玉子の生地を吸ってみると、普段とは違う食感でした。のど越しがよく当院の患者さまにも召し上がっていただきたいと思いました。

 

「さざ波の飯蒸し 笹の葉包み」

さざ波は、ちりめんじゃこの姿形がさざ波(小さな波)を連想させることからついた名で、飯蒸しは蒸したもち米に魚介類や野菜等の食材を組み合わせたものを言うそうです。

今回はさざ波の飯蒸しをお茶碗に盛ったものと笹の葉に包んだものの2種類を調理。笹の包みを開けると、笹の香りがほのかに漂い特別感を感じる一品でした。

お料理を作る手際がよく、一通り出来上がった時には、後片付けもすべて終わっていたのには本当にびっくりしました。

このような研修を定期的にされているご努力が、患者さまや私たち職員のワクワクする給食につながっているのだと思いました。

今後、どのような給食を提供していただけるのか、とても楽しみです。